なんで生きてるのか分からなくなった日。
タロットに導かれたのは“生きてていい理由”だった。
心が静かに沈む夜
何も「嫌なこと」があったわけじゃない。
子どもたちは元気だし、家事もどうにか回せてた。
だけど夜の静けさに包まれた時、ふと、心が深く沈んでく時がある。
「…私、なんで生きてるんだろう」
そんな声が、どこか遠くから届くように聞こえてくる。
声に出すほどの強さではないけど
ただ静かに、けれど確かに
胸の奥に落ちるような、重たいひと雫の問い。
HSS型HSPの私は自分でも、周囲の空気や音、些細なまなざしに敏感すぎると思う時がある。
発達障害の特性もあって、「普通」がよく分からずにつまずくことも多い。
何もしていないのに疲れてしまう日が、もうある意味日常のようなもの。
そんな自分を責めてる訳ではないはずなのに、そのままほっとける訳でもない。
その時はただ“なんのために生きてるんだろう”という問いだけが
静かに胸の中を漂ってた。
問いかけてみた。タロットに。今の私を。
「私は、なんで生きてるの？」
声に出してみると、少しだけ気持ちが落ち着いた。
何か答えがほしいというより、ただ誰かに聞いてほしかったのかもしれない。
そして自然とテーブルに、タロットカードを並べてた。
心の奥に広がる風景を
カードが照らしてくれるんじゃないかと思った。
ゆっくりと、静かにめくった1枚のカード。
それは「星（The Star）」だった。
出たカード「星（The Star）」
「星」のカードは、暗い夜の中に光る希望のカード。
その光はただそこに在ることで、世界を優しく照らしてる。
「今は道が見えなくても、その奥に希望の光がある」
「存在してるだけで、誰かに癒しを与えてる」
そんなメッセージが、カードからふわりと届いた気がした。
涙が滲んだ。
理由は分からないのに、体が反応してた。
言葉にならない何かが、カードの向こうからそっと手を差し伸べてくれたようにも感じた。
そして思い出した。
昔、何気なく誰かにかけた言葉に「救われたよ」と言われたことがあった。
「そんなふうに感じてくれてたんだ」と、後になって知ったあの感覚。
自分では何もしてないと思ってた日々の中にも
たしかに誰かの心に届いてた小さな“光”が、あったのかもしれない。
タロットがくれた、もうひとつの視点
「なんのために生きているのか分からない」
その問いの奥には
“役に立たなければ意味がない”という思いが隠れてたのかもしれない。
だけど星のカードは、ただそこに在る光のように
“存在してるだけでいい”と言ってくれてるようで。
誰かの役に立たなくても、全てを上手くこなせなくても、完璧に生きられなくても、
“ここに居ていい”と
やさしく包み込んでもらえたような気がした。
それはこの問いに意味を与えなければと頑張ってた自分に
「そのままで大丈夫」と伝えてくれる視点だった。
自分のことを「弱い」「できない」「足りない」と感じるたび
「もっとしっかりしなきゃ」と思ってたけど
本当は、そうじゃなかったのかもしれない。
ただ優しく在りたかっただけ。
自分にも、誰かにも、ただ優しく在りたかっただけ。
きっとそれだけで、良かったんだ。
「わからないまま生きる」という選択
星のカードがくれたメッセージは
“分からなさ”を受け入れてもいいということだった。
人生に意味があるのか、目的があるのか。
それを探し続けることも、時に自分を苦しくする。
でも「分からないままでも、生きてていい」と思えた時
深く吸った息がすーっと体に入ってくるのを感じた。
不安を消すんじゃなくて、不安に寄り添って一緒に座ってあげるような感覚。
私は今、ここに居ていい。
理由なんてなくても、それが誰かの安心になるのかもしれない。
とくに理由がないまま涙が出る日。
何もしたくない自分を責めてしまう日。
そんな時間を過ごしてる人は、もしかしたら私の他にも沢山いるのかもしれない。
そんな「分からなさ」に答えをだせなくても、そのままただそれを受け入れていいというメッセージは
不安な夜にそっと寄り添うタロットからの、やさしい贈りもののようだった。
ほんの少し、前を向くことができた理由
その夜はカードを広げたまま、小さなマグカップにお茶を淹れて
自分の呼吸に意識を向けてみた。
ほんの少し、心がほぐれるのを感じた。
「今日も頑張ったね」と、小さな声でつぶやいた。
明日がいい日かどうかは分からないけど
明日がいい日かどうかは
“生きてる理由”がなくても
“生きてていい理由”なら、カードが教えてくれた。
「今ここにいること自体が、もう光なんだよ。」
あとがき：この気持ちを知ってる人へ
もしあなたも今日、同じように「なんで生きてるのか分からない」と感じてたなら。
そんな夜があるなら。
その気持ちを否定しないで、そっと抱きしめてあげるのも1つの選択肢かもしれない。
意味のないように思える時間も、あなたをやさしく育てる時間なのかもしれない。
そしてもし、ひとりでは向き合いきれない夜が続くなら
誰かと話をしてほしい。
そんな簡単なことではないかもしれないけど
言葉として口から出すことで
軽くなる部分があると思うから。
文章として書いてみたり、絵で表現してみたり、
タロットや占星術を使って自分の心をのぞいてみるのも
星のエネルギーを味方につけるのもいいと思う。
今のあなたの心を見つめる時間を作ることで
そこから静かに、自分らしさの灯りがともるかもしれない。
あなたがここにいることは、それだけで意味があること。
どうかあなたがあなたらしくあることで、あなたの夜がそっと光りますように。
。。。だけど本当は、生きる理由なんて分からなくてもいいのかもしれない。
いつかその“分からなさ”が、自分を守ってくれてたことに気づく日が来るのかもしれない。
その日まで
あなたの歩みが
わたしの歩みが
やさしく続いていきますように。
